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駿河酔太郎よもやま話 バスルーム

江戸 - お風呂の小道具

[湯] 沐浴潔斎をあらわす斎(ゆ)からきているといわれる。
みそぎははじめ水でおこなったが後にこれを沸かして湯とした。
[風呂] 穴倉や岩屋などをさす室(むろ)からでた言葉だと云われる。
もともとは蒸気で蒸される場所を云う。昔は湯を浴びる湯殿とは区別された。
[湯舟] 水上生活者や江戸川区のように水路に囲まれた居住区の銭湯のない場所で舟に浴室を設けて巡回営業した移動浴舟。
[にな荷い風呂] 浴槽(ひとり用)を運搬し場所を変えて商売をするお風呂屋さん。
[戸棚風呂] 戸棚で仕切った蒸し風呂のことで現在のサウナのように中で温まり垢の浮いたところを洗い場で水で流した。
[ゆかた] 浴衣、湯帷子(ゆかたびら)の略。入浴の時公家が使った麻の単衣や武家が湯上がりに着たくつろ着が夏の普段着となり後に木綿となった。
[風呂敷] お尻の下に敷き直接、蒸気のあたるのを防いだ布きれをふろしきと云った。
又、湯上がりにこれで身体を拭いその布に着替えの衣類や浴具を包んで持ち歩いた四角い布のことだとも伝えられている。
[手拭] 手を拭うために用いられたものであるがお風呂では身体を洗う時に使われ入浴後は身体をそれで拭いたわけである。
[銭湯] 天正年間に伊勢風呂といって伊勢与一という人が四肢浴のために銭をとって入浴させたのが始まりと云われている。
寛文から元禄年間にかけて湯女(ゆな)などの出現とともに庶民の娯楽場として栄えた。
[毛切り石] 江戸時代、陰毛の手入れは遊女の他に男もよくおこない銭湯には必ず毛切り石が常設されていた。
[銭湯の絵] 銭湯に富士山の絵が多い理由は末広がりで縁起がよく雄大であり見あきない等の理由のようであるが何よりも日本一の山で日本人の誰もが大好きだからでしょう。
[鏡] 器に入れた「水かがみ」が鏡の起こりでありガラス製のものは江戸時代からで「びいどろ鏡」とよばれた。
[石けん] 日本には織田、豊臣時代にスペイン、ポルトガルから伝来した。
初めは衣服の洗濯に用いられたが近世になって身体の洗浄にも使われるようになった。
[さく豆] 「さくじ」とも云われ小豆の細かい粉で作ってあり洗顔料として手や顔などの汚れを洗うために使われた。
[髪洗粉] コウホンとビャクシとを細末にした粉とかフノリとうどん粉とを湯に溶かしたもの、あるいはムクロジの皮を細折したものを使った。
[小糟] 「まちかね」とも云われた。小糟は「来ぬか」にも通じるので待ち兼ねとも呼ばれたものである。
[垢摺り] へちまの皮や軽石などが垢摺りと呼ばれた。
[湯具] 徳川時代、公衆浴場では男も女もフンドシをして入浴した。
このフンドシのことを湯具といい女言葉ではゆもじと云う。


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