身体に痛みがあると血管が収縮し、老廃物や乳酸、炭酸ガス、またキニンという痛みを起こす物質がたまってくる。血行を良くして、これらの発痛物質を取り去れば痛みがとれるわけである。
〈砂むしの特徴〉
1.寝て入ること。
2.20キロから30キロの砂をかぶせて圧力をかける。
3.温度が高いということ。
砂の圧力で腹部や筋肉をしめつけ、カベの薄い静脈を圧迫する。
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しかも寝て入るので、血液の心臓への戻りが非常に楽になる。身体全体がすっぽり温められているから血行もグンとよくなり、老廃物はどんどん排出され、酸素は上がり、炭酸ガスは下がって、血液はアルカリ性となる。心臓から血液を送り出す心拍量は3倍にはね上がる。普通の温泉では期待出来ない数値で、深部体温も平均38〜38.5度、高い人は39度に達する。普通温泉では42度の湯槽に10分入って0.2から0.7度、せいぜい37度止まりだが、それより1〜2度高く温泉効果の温度を最大限に発揮していることになる。サウナは90〜100度の高温浴で体温は上がるが、砂の圧力がないので血液を心臓に押し戻す循環促進の力はない。
深部体温をあげて血行がズバ抜けて良くなる"砂むし"は、発痛物質を取り去ることから腰痛、関節リウマチ、筋肉痛、神経痛、骨折の術後など痛みをともなうものに効果的。そしてもう一つ、高い温度は筋肉、関節、ジン帯など結合組織をやわらかくする効果がある。脳卒中やリウマチなどで長いこと寝たきりになったりすると、身体が固まって伸びにくくなる。交通事故などで長期間ギブスをしていた場合なども同じで、砂むしは、これを柔軟化する作用があるので社会復帰のリハビリに大きな効果をあげている。 |