温泉地は歓楽地型と保養地型がある。桃とぶどう畑のまん中にピョコンと生まれた石和はほかにとりたてるものがなんにもない、温泉地らしからぬ温泉マチである。だが大都会東京から約130キロ、2時間圏内の「地の利」とストレス解消のため「環境を変える」という転地効果が十分あった。「働き蜂」の流行語が生また高度成長時代、一晩パッと騒いで気分転換をという客がおしかけ、男の天国といわれた時もあった。しかし町の中には「新しい温泉地をさらに発展させるにはどうしたら良いか。それには時代を先取りしなければ」というリーダーがいた。ひとときの歓楽から長寿社会に向けての舵取りである。石和周辺には温泉を利用したリハビリ病院が大小7つのある。 |
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そこにはただガムシャラにこれまで働き通してきた人達の年老いた姿があった。「病気になってから治すより、病気になる前の予防と早期発見、そして健康づくり。健やかに老いて生きようの思いは誰もが願っていること。高齢化社会にとって絶対必要なことだ。」という理念からお目見えしたのが「クアハウス石和」である。
健保連認可のクアハウスAからDまで4つのパターンに分かれているがトップのAランクでは日本ではここ一ケ所。Aランクは各種医療施設があり、病気後遺症を持つ人達を一日も早く社会復帰させることを最大目的とし、健康診断、そして人間ドックでは温泉療法医、保健婦、ヘルストレーナー、栄養士らが最善の相談に応じてくれる。 |