七沢温泉について話を聞くため相模原市にある北里東病院に前田真治先生を訪ねた。白衣の看護婦さんがいなければホテルと見間違う近代病院だった。リハビリ内科の受付に"リウマチ症状、3つのポイント"のポスタ−が張られていた。
・朝、手がこわばる。
・はれている関節が3つ以上ある。
・左右対称に関節がはれている。
リウマチは、なぜか男性より女性に患者が多い。心当りがあったら、何をさておいても駆け込むことである。七沢には、七沢、広沢寺、かぶと、と3つの温泉があり、肌ざわりもさっぱりの弱アルカリ性単純泉で保養休養型。かぶとは強アルカリで刺激もあり傷や皮膚病に効能ありの療養型だが、何んであれ、首都圏に最も近い「自然の緑に守ら0れた安らぎの里というのが最大の特色」と評した。
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また七沢温泉には東洋一の規模、という県立総合リハビリテ−ションセンタ−(755床)が偉容を誇っている。センタ−には、ほかに特別養護老人ホ−ムや重度障害者更生援護施設など428床を併設、あらゆるリハビリのメッカ的存在となっている。一方北里病院でも温泉療法に積極的で、脳卒中の片マヒ治療、また運動機能が冒された神経疾患の、いわゆる寝たきり患者にとって、最大の敵と言われる(床ずれ)治療に、温泉浴が薬物以上の効果をあげ注目されている。48才から65才、男子4人、女子2人の例だが、4cm×4cm大の床ずれは1ヵ月半。3cm×3cmは1ヵ月で完治したという。温泉は身体によい、これは誰もが認めるところ。しかし、やたらめったら、ただ入ればよいという素人療養は、お金を捨てた上、病気を悪化させる元になる。傷に効くからといって消毒もしないで温泉に入ると、バイ菌を拾って化膿の原因となるので"要注意"。どのような温泉が適しているか、近くの温泉療法医に相談するのが賢明・・・・・・と、一本釘を刺された。 |