医者と仏教は妙な組み合わせだが、仏教は人の道を教えてくれている。梵網経(ぼんもうきょう)の中に"福田(ふくでん)"という言葉があり、私はこれを病院の理念としている。福田は幸福の種をまくのに相ふさわしい田園という意味で、病院のあるべき道を説いた教えと心得ている。ご存知のように日本の人口構成は世界に例のないスピ−ドで高齢化が進んでいる。お年寄り患者の早期社会復帰は当面の緊急課題だが、さらにこの高齢化社会を支える青壮年者の健康管理面はまだまだで、なおざりにされている。リハビリは不幸にして病気になった患者を速やかに社会復帰させることだが、このための理学療法士、作業療法士らは看護婦同様、大変な手不足状態である。リハビリというのは・リフレッシュ〈疲れた心身を〉・ハピネス〈育まれた環境の中で〉・ビュ−ティ〈自由におおらかな気分で〉・リバティ〈さわやかに、元気を回復させる〉ことと解釈。 |
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このため病院に健康増進の温泉研究所を併設することに全力投球している。研究所が出来ないうちに、まかり間違って"お迎え"など来ようものなら「只今忙しいので留守デス」と、居留守を使うことにした(笑)。
尾張温泉を300万、名古屋圏の人たちの健康を守る砦にしようと、町当局も熱心で、健康を第一に掲げた"町民憲章"を制定している。
・いのちと暮らしを守り健康増進の町をつくる。
・助け合い励まし合って希望にみちた生きがいのある町に。
・美しい自然を愛し環境浄化に努めて住みよい町をつくる
・・・というもの。
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