わが国で、最も早くから開けた神の国、出雲。数々の神話の中でもヒ−ロ−の大綜蝟ス(おおくぬしのみこと)を祭神としてまつる出雲大社は見逃せない。荘厳な社(やしろ)は、国造り、国譲りの代償として作り与えられたという伝説がそのまま裏打ちされた壮大な社殿。伊勢神宮の神明造りと対照される大社造りの代表である。拝殿、また神楽殿に張られた、しめ縄はどうして作られたものか、その大きさにはド肝を抜かれた。大黒様と呼ばれる福の神、いまは縁結びの神として親しまれているが、大社には独特の拝み方がある。「しじゅうご縁がありますように・・・・・・」と賽銭(さいせん)は45円。二礼四拝手一礼の拝み方で、拍手はしあわせを願って4つ叩く。 |
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2つは自分のため、あとの2つは相手の願いをこめたもの。思えば思われる・・・・・・思いやりの大事なことを教えていた。10月を“神無月(かんなづき)”という。全国の八百万(やおよろず)の神様が、ここ出雲の地に集まるので、そう呼ばれるのだが、出雲だけは“神有月(かみありづき)”と呼び例年旧暦10月に神在祭が営まれる。神様がいない10月、神前結婚式はおかしい・・・・・・と、はるばる遠く全国から挙式の申し込みが殺到、出雲路は幸せ一杯のカップルが溢れ、境内の杉木立におみくじの花が咲く。おまいりした大社参道には、名物、手打ちの出雲そばの店が並んでいる。いつまでも元気で長生きを・・・・・・の健康食だナと、思われた。 |