緑の大地を育む悠々たる流れの筑後川は、かつて東の坂東太郎〈利根川〉に対し、西の"筑柴次郎"と呼ばれる暴れ川の代表だったが、そのほとりに「来てよかった・・・・・・」と、多分誰もがそう思う、もてなしの心が通い合う筑後川温泉がある。河原の石ころが1ヵ所だけ、いつも白く乾いているところがあった。もしや・・・・・・と町の有志がボ−リングして見事温泉を掘り当てた。発見からまだ35年と歴史は浅く、こじんまりと軒を並べているが、宿の当主は揃って二代目。「遊び場的温泉では、いけんとです。これからは健康志向の心安らぐ場にせんと。みんなそう思ってまっしぐらです」とリ−ダ−の温泉組合長は膝を乗り出して話を続ける。"国民保養温泉地"先代の汗の結晶である環境庁のお墨付き。「この大看板、ホコリまみれにしゃあかんとです。このことに今みんな気付いたところです」目のウロコがとれた思いというその目は輝いていた。国民保養温泉地。 |
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1.温泉効能が顕著である。
2.自然環境に恵まれている。
3.衛生環境の条件が良い。
4.気候的に保養地に適している。
5.温泉療法医、または顧問医がいる。
6.災害に対し安全である。
ことなどから指定の条件で、現在全国77ヵ所の温泉地が指定されている。筑後川温泉は、すぐ近くの吉井温泉と共にかなり早い段階で指定を受けたところ。筑後川をはさんで吉井温泉の対岸に原鶴温泉がある。
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