NPO法人健康と温泉フォーラムは医療、環境、施設等、温泉保養地に関わるあらゆる分野における専門家を中心とした団体です。
温泉FORUM実行委員会発行書籍一覧

 入浴・温泉関連図書


10.新入浴・温泉療養マニュアル(実地医家向け温泉療法書)

既刊の「入浴・温泉療養マニュアル」(前出)の改訂版として発刊されたのが本書である。温泉療法医向けマニュアルとして構成された内容は一新され、総論では温泉・入浴および温泉保養に関わる一般的な基礎知識や最近話題のものも含めた重要事項が、また各論では温泉療養の対象となる重要な疾患別に絞って温泉療養関連事項が、最近の知見も付け加えられながら要領よく記述されている。大き目の活字でよく整理された内容に加えて、付録として最近登録されている温泉療法医のいる病院や温泉利用型健康増進施設も表示されていて、温泉保養・療養テキストとしては勿論、きわめて有用な「実用書」として一冊は手元におきたいものである。(推薦者:白倉卓夫)

日本温泉気候物理医学会発行(TEL03-3562-8020)、B5版、130頁、2007年5月発行、定価(消費税込)3500円

9.高齢者のための温泉療法(実地医家向け温泉療法書)

昨今健康増進、疾病治療への温泉利用の関心が温泉関係者を中心に高まっているが、今回、長年にわたって温泉療法に取り組んでこられ、いま全国各地で活躍している温泉療法医が中心になって専門分野別に、高齢患者を対象に行われている各種温泉療法を、具体的でわかり易く解説したのが本書である。最近では温泉療法は薬物治療と併用して代替医療の一手段として注目されており、そのような観点から本書は日常臨床に携わっている一般医家の先生方にこれから益々参考にして戴けると期待される。内容が専門的になる部分もあるが、医師以外の医療関係者や温泉愛好家にも温泉療法とは具体的にどんなものか、といったことを総括的に理解していただけるよう配慮して編集されたので、温泉療法に関心をもつ多くの方に是非読んでいただきたいと思っている。(推薦者:白倉卓夫)

白倉卓夫編著、(株)ライフ・サイエンス発行、B6版、287頁、2007年5月発行、定価(本体)1900円
8.ヨーロッパの温泉保養地を歩く(温泉保養のための一般啓蒙書)

著者は長年にわたり北海道大学温泉治療研究施設長(登別)として温泉気候医学を中心に取り組んできたわが国の温泉保養地医学のパイオニアであり、現在でも第一人者として国内外で活躍されている温泉医学者である。 緒外国とくにヨーロッパにおける温泉保養地医学に造詣の深い著者が、今回は温泉利用について精力的な発信をしてきた信濃毎日新聞社、飯島裕一氏ととともに訪ねたヨーロッパ各地の温泉保養地のホットな情報を豊富に盛り込んだ本書を発刊した。著者ら自身が足を運んで的確に捉えた温泉保養地情報は、随所に織り交ぜた数多くの写真とともに現実感をもたせて温泉保養地の理想像をわれわれ読者の脳裏に醸成させてくれる。豊かな自然に囲まれ、豊富な温泉に恵まれたわが国にあって、健康増進、疾病予防に主眼をおいた温泉保養地構想が大きくクローズアップされている今、本書はわが国の温泉保養地形成に示唆に富む大きなインパクトを与えてくれる好著として注目される。(推薦者:白倉卓夫)

阿岸祐幸、飯島裕一著、岩波書店発行、B6判、162頁、2006年12月発行、定価(本体)1600円
7.温泉科学の新展開(一般向け温泉啓蒙書)

前出の「温泉科学の最前線」の続編ともいえる本書では、オムニパス形式で近年話題となっている温泉を取り巻く10の話題が取り上げられ読者に解りやすく解説されている。例えば「首都圏の大深度温泉」では、いま東京のような都会で地下1000メートルを超えるような大深度掘削によって温泉があちこちに誕生しているが、このような温泉が一体どんな温泉なのか、我々がこれまで抱いていた山峡に湧出する温泉とどのように違うのか、といったことが最新の情報をもとに科学的に解説され、さらには掘削によって将来起こりうる温泉枯渇についての問題も提起されるといった内容である。また地下深く眠っていた温泉が地上に出てどんな変化が引き起こされるのか、「温泉の老化」に伴って起きてくる興味深い温泉の話題も豊富に取り上げられていて、「なるほど!」と読者に思わせる科学的説得力ある解説が随所に展開される。 温泉に関心をもち温泉を科学的に心底理解したい人は是非読んで欲しい本である。(推薦者:白倉卓夫)

日本温泉科学会・大沢信二編、ナカニシヤ出版発行、B6判、234頁、2006年8月発行、定価(本体)2000円
6.イランの温泉を求めてーペルシア1万キロの旅(一般向け温泉啓蒙書)

本NPO法人専門委員である著者が、イスラムの国イランの温泉調査に出かけた日本からの調査団に加わって、ハードな調査旅行の中で経験した話題を随所に挿入しながら、わが国では殆ど知られていないイラン国内の温泉事情を科学的データを提示しつつ克明に記述した内容で紹介してくれる。調査がイラン政府の支援によることもあって国内の主要な温泉地に深く足を踏み入れて行われ、このため各地でえられた温泉資料の科学的な分析内容は勿論、温泉地の気候風土、さらには人情、習慣にいたる広範な情報も含めて、今後温泉保養の面で発展が期待されるイランの温泉地事情を知るうえで貴重な情報を提供してくれるものと期待される。(推薦者:白倉卓夫)

川崎義巳著、文芸社発行、A5判、169頁、2006年6月発行、定価(本体)1400円
5.温泉学入門―温泉への誘い(一般向け温泉啓蒙書)

前者の「温泉科学の最前線」の姉妹編ともいえる日本温泉科学会の編集による本書は主として温泉と温泉を取り巻く自然環境に科学的視点をおいて温泉を広い立場から見つめ解説した温泉学の教科書といえる。「内容は温泉とは何か」といった温泉の起源から始まって、わが国の温泉のそれにまつわる温泉の特性、温泉文化、さらには現代における温泉開発と環境問題、温泉の種々の利用法と温泉水の再利用と衛生問題など、今、世の関心を集めている生々しい問題点も取り上げて読書に問いかけている。(推薦者:白倉卓夫)

日本温泉科学会編、コロナ社発行、B6判、128頁、2005年5月発行、定価(本体)1200円
4.温泉科学の最前線(一般向け温泉啓蒙書)

広い分野で温泉にかかわっている研究者や専門家で構成されている日本温泉科学会会員が分担執筆者となって発行された本書は、温泉療法、化学、物理、地球科学、工学など種々の分野から温泉を解説した内容となっている。今、わが国の温泉研究家が温泉のどんなところに興味をもっているか、を世に示したいという発想が本書発刊のそもそものきっかけとなっているので、種々の研究家・専門家が温泉にはどんな興味があってどんな研究をしているのか、ということを記述して読者に読んでもらえればそれで本書の発刊の目的は達せられたというわけである。具体的には、「青い温泉はどのようにしてできるのか」といったロマンチックな項があるかと思えば「温泉のレジオネラ」といった今社会的問題ともなっている生臭い話題まで、あれつ!と思うような多種多様なトピックスを盛り込んでいて、寝転んでのんびり読んでもらえる温泉啓蒙書といえよう。(推薦者:白倉卓夫)

西村進編、ナカニシ出版発行、B6判、236頁、2004年4月発行、定価(本体)2000円

3.新温泉医学(温泉療法関係者向け温泉医学専門書)

温泉医学の最新情報を全分野にわたり紹介している文字どおりわが国の温泉の医学全書といえる。巻頭言でも述べられているように1990年に日本温泉気候物理医学会より発行された「温泉医学」、さらにその前身の「温泉医学提要」(1983年)の精神を継承するもので、執筆者の大部分が学会員で、かつまた新しいメンバーからなり、温泉の効果に関する科学的根拠等の最新の成果が盛り込まれている。
内容は総論と各論に分けられ、前者では温泉療法の基礎と実際が、また後者では温泉入浴の基本的な生理作用と各種疾患に対する治療の実際が分担執筆者の豊富な治療成績をもとにわかり易く紹介されている。このような温泉療養、つまり慢性疾患に対する温泉効果とは別に温泉を利用した健康増進と疾病予防効果、つまり温泉保養効果についても記述されている。最近のわが国における特に生活習慣病を中心としたいわば疾病予備軍といえる人達の激増とその対策は、今やわが国保健行政における最大課題となっているが、この面での温泉の果たす役割も大きいと思われる。その意味で温泉保養の一章が設けられたことは大変時宜をえた特筆すべき内容といえる。
本書は医学的にはかなり専門的に詳述されてはいるが、医師、看護師をはじめ多分野にわたる医療関係者にもわかり易い内容となっていて、温泉に関心の深い方も含めて今後永きにわたり座右の銘としてお勧めしたい書である。(推薦者:白倉卓夫)

谷崎勝朗他編、日本温泉気候物理医学会発行・扱い:(財)日本健康開発財団、東京八重洲総合健診センター内(TEL&FAX03-3517-1180)、B5判、416頁、2004年5月発行、定価(本体)7000円
2.温泉療法(一般向け温泉医学啓蒙書)

著者は長年にわたり前任地、北海道大学登別分院(旧)で温泉療法に取り組んできた経歴をもつ内科医で、この間にもヨーロッパに出かけて温泉療法の本場、ドイツで多くを学んできたわが国では本格派の温泉医学者である。本書では温泉、温泉地、それに気候も含めて広い識見と立場にたって温泉療法を科学的に考察し、紹介している。内容は専門分野に広く関わっているが、温泉のイロハから始まって最近の知見に至るまで、平易な文章で一般の読者にも懇切丁寧にわかり易く解説されている見事な一般啓蒙書となっている。また実際の温泉療養を考えている読者にとっては、温泉療法医のいる病院、温泉利用型健康増進施設の紹介など、便利で有用な付録も付いている。不確かな温泉の医学情報が溢れているなか、一般の温泉愛好家は勿論のこと、温泉医学関係者にも先ず推奨したい好著である。(推薦者:白倉卓夫)
  
大塚吉則著、南山堂発行、新書判、157頁、1999年11月発行、定価(本体)900円

1.入浴・温泉療養マニュアル(温泉療法関係者向け温泉医学専門書)

最近発刊された新温泉医学の副読本ともいえる本書は日本温泉気候物理医学会会員で構成されている日本温泉療法医会から発行された書で、家庭入浴、温泉入浴にさいして臨床医、コメジカルの方にとって実地指導のできる手引書となるものである。本書の内容は臨床の広い分野にわたっていて、温泉利用法が具体的に要領よく紹介され、まとめられていて、家庭入浴や温泉入浴が慢性疾患の補助的療法として治療効果がもたらされるよう、のぞましい入浴法、温泉療法の指導・普及に役立つ内容となっている。
なお本書の付録には発行後5年が経っていて一部変更のある箇所がいくつか散見されるが、温泉療法医の勤務する主な温泉病院、温泉利用型健康増進施設の一覧表も付いていて目的別の温泉療法希望者には大変参考となろう。(推薦者:白倉卓夫)

日本温泉気候物理医学会・日本温泉療法医会発行・扱い:(財)日本健康開発財団(TEL 03-3944-8855)、A5判、143頁、1999
年4月発行、定価(本体)3500円




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