温泉療法医がお答えします|温泉療養相談
相談事例17 - 温泉の入浴法・効果に関するご相談
ご相談
栃木県にお住まいの女性からのご質問です。
温泉、水風呂交互に入ると、血管の収縮が起こって弾力性に富むようになる。その結果、心臓病や高血圧に効果があると聞きましたが、本当でしょうか。
回答
ご質問にある温泉浴、水風呂の反復は交代浴として知られている一種の入浴法です。一般に温泉入浴によって体温が上昇すると皮膚血管は拡張して皮膚血流は増加して体表からの体温放散が促進されます。そこで行う水風呂入浴は冷刺激による交感神経優位をもたらし、拡張した皮膚血管を収縮させて皮膚血流を減少させ、体表からの体温放散は抑制されます。その結果、体温上昇、血行促進状態が長く持続することとなります。このような入浴法は保温効果を高め体内循環促進を持続させるうえで有効といえましょう。ここで注意したいのは、こういった寒冷刺激による浴温度の急激な変化は全身の血圧を急上昇させ、特に高血圧の人ではその上昇程度がより強く起こる傾向があります。ですから動脈硬化がすでに進展していると考えられる60歳代の人でしたらお勧めできない入浴法です。若い年齢層に限られる入浴法といえましょう。温泉はぬる湯でのんびり半身浴。汗をかいたら出浴する静かな反復入浴法を高齢者にはお勧めしたいと思います。
※ 本コーナーは、温泉療養に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医師の診療・診断に代わるものではありません。掲載内容は相談当時のものであり、現在の医学的知見とは異なる場合があります。実際の温泉療養にあたっては、必ず主治医(できれば温泉療法医)にご相談ください。