温泉療法医がお答えします|温泉療養相談

相談事例43 - うつ病に関するご相談

ご相談

東京都にお住まいの男性からのご相談です。3年前からうつ病と診断され、入院2ヶ月、その後、薬を服用し続けています。具体的には神経衰弱・適応障害・パニック障害・うつと診断されています。私の場合は、職場と親族に原因があると分かっているのですが、仕事が家業であるため転職できず、ストレスの原因を取り除くことができません。周囲も症状に対して理解してくれません。症状は過度のストレスを感じたときに突発的に出ることもありますし特に思い当たることが無くてもサイクル的に出ることがあります。先日、どうしようもなくて栃木県の旅館に4泊5日で湯治に行きました。短期間でしたので完全復帰には至らなかったものの、自然の中に身を置いて外界のノイズから開放されて無心になれたおかげか、だいぶスッキリしました。温泉の効能などは良く分からずに行ったのですが、精神的な病に効く温泉はあるのでしょうか?オススメの安い湯治場はございませんでしょうか?また、自分で探すとす れば、どのような成分が温泉に含まれていれば心のケアに効果的か、アドバイスいただければ幸いです。

回答

「うつ病」と診断され、明らかに推定されるストレッサーで症状の出現、増悪で困っている状況にある由、と文面から理解しました。ストレッサーから離れて温泉地に4泊5日の滞在で症状は軽減したようですね。ただ、この種の疾患に対して特別の泉質をもった温泉がよいということはありません。今回の場合、温泉宿と温泉を取り巻く温泉地という環境での滞在がよい結果をもたらしたものと思われます。温泉には連続浴によって体調を正常化させる「温泉の非特異的変調作用」といわれる泉質とは関係なく、すべての温泉に共通する働きのあることが知られています。温泉地に滞在しながら温泉浴を繰り返す滞在型温泉利用を通して、1~3週間かけて体内リズムの修復、心身の正常化を図る一種の温泉保養です。これには適切な温泉地環境と滞在メニューが整備されていることが大変重要となります。この点に留意した温泉保養地がわが国でも整備されてきております。この点も含めて、長年「心身症」の温泉療法に取り組んでいる温泉療法医のいる下記施設を紹介しますので一度相談してみてください。東北労災病院心療内科(仙台市、℡022-275-1111)鈴木心療内科(仙台市、℡022-225-2620)

※ 本コーナーは、温泉療養に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医師の診療・診断に代わるものではありません。掲載内容は相談当時のものであり、現在の医学的知見とは異なる場合があります。実際の温泉療養にあたっては、必ず主治医(できれば温泉療法医)にご相談ください。