相談事例51 - 冬の温泉入浴に関するご相談

東京都にお住まいの女性からのご相談です。
冬の温泉入浴について質問させていただきます。 動脈硬化と糖尿の父と温泉に行きたいと思います。この場合、健康体の私と病気の父では温泉の入り方が違うと思うので、それぞれに効果的な温泉の入り方を教えてください。 インターネットで「温泉の入浴方法」はたくさんありましたが、「冬」という限定では見当たりませんでした。よろしくお願い申し上げます。

回答：糖尿病のお父さんと冬の温泉旅行に行きたいが、温泉入浴の注意点を知りたいという趣旨のご質問かと思います。 ご承知のように入浴事故死は家庭入浴でも温泉入浴でも、とくに冬場を中心に高齢者では起こりやすいことが広く知られています。冬の入浴はとかく寒暖差の大 きい刺激となりやすく、そのため動脈硬化の進展している高齢者では大きな血圧変動を惹き起こします。そのため脳血管障害や虚血性心疾患など予後の悪い病気 につながりやすいのです。血管を傷める糖尿病では一層この点の注意が必要です。 お父さんの温泉入浴では以下の点に留意してください。
�@冷え切った状態の脱衣室、浴室での入浴は避ける。浴前の手足の事前浴は大切。
�A一回入浴は最長１０分以内にとどめ、高温浴（４２℃以上）や過剰な発汗を伴う全身浴はしない。
�B浴後はイオン飲料をとり、温かい場所で３０分以上は静臥する。
�C誰も居ない一人入浴や露天風呂は避けたい。