NPO法人健康と温泉フォーラムは医療、環境、施設等、温泉保養地に関わるあらゆる分野における専門家を中心とした団体です。
温泉療法医相談室 相談事例一覧

相談事例21 − 老人性喘に関するご相談

奈良県に在住の75歳の女性からの相談です。

「5年前から老人性喘息を患っています。近畿圏で喘息に効果のある温泉を知りたい。入浴の際の注意点や湯治方法の指導をお願いします。」

 喘息の温泉治療を始めるにあたっては、まず、いかなる型の喘息であるのか、又、症状の重さ、持続時間、年齢、用いている薬剤等を考慮せねばなりませんから、主治医の意見を受ける必要があります。
喘息に対する基本的な温泉療法としては温泉浴、飲泉療法、温泉プール水泳訓練、歩行訓練、鉱泥浴療法、吸入療法(ヨードカリ溶液)、気候療法、転地療法等が含まれます。
まず一般的な温泉浴について大要を述べますと喘息に対する呼吸困難が高度な場合には入浴は避けるべきである。温度は中間の温度(40~42℃)で2~5分の入浴時間がよいといわれています。また、更衣室や浴室の室温が同じであることが望ましいとのことです。
 飲泉療法は硫黄泉のような刺激の強い温泉は避けて、温泉成分の少ない温泉、単純泉などがすすめられています。(谷崎勝朗先生)その他の療法は特別な施設が必要となります。
叉、温泉療法は転地を伴いますので、気候療法も加わります。気候療法には山岳気候、海洋気候などがありますが、高齢者の場合は海洋気候の空気清浄の温泉地が適していると思います。
お奨めできる温泉施設としては岡山大学医学附属病院三朝分院で、喘息など呼吸器疾患の温泉療法を行っておりますので詳しくはお尋ねください。

●岡山大学医学附属病院三朝分院
 鳥取県東伯郡三朝町山田827 TEL.0858-43-1211

以上です。
ご参考になれば幸いです。
お大事になさってください。

相談事例一覧


HomeColumnOn-LineFileSearchSite map




NPO法人健康と温泉フォーラムについてのご意見、ご感想をお寄せください。