〜温泉医学会の歩み〜
明治以降、西洋医学の導入が活発に行われる過程で、温泉療法は臨床医学の中で衰退しつつあった。しかしながら昭和に入って温泉医学の必要性が叫ばれ、昭和6年九州大学に温泉医学研究所が設置されて以来、国立6大学にも相次いで同様の研究所が設けられ、治療と研究が盛んになった。
昭和10年1月1日東京大学医学部内科物理療法学教室、日本温泉協会学術部が母体となり、温泉気候及びその医学的応用に関する学術的研究を目的として有志が集まり「日本温泉気候学会」が設立された。初代会長長林春男(東京帝国大学教授)の尽力により、創設と同時に日本医学会に加入し、日本医学会の分科会として活動する。
その後温泉気候医学及びその他の理学療法に関する学術的研究ならびに医学的応用を推進することを目的として、昭和37年4月に「日本温泉気候物理医学会」と改称し、国際学会(International
Federation of Physical Medicine and Rehabilitation)に加盟した。この国際学会に加盟しているのは、わが国では日本温泉気候物理学会が唯一である。
平成12年4月現在、会員数1500名(内温泉療法医800名)であり、年1回学術総会と温泉療法医研修会を開催し、日本温泉気候物理医学会の雑誌を季刊で発刊している。
温泉療法医
日本温泉気候物理医学会は昭和45年7月から温泉療法医の認定制度を検討していたが、昭和51年5月に温泉療法医認定制度を創設して第1回の認定を行なった。(温泉療法医認定証)温泉療法医認定基準には、この制度は温泉専門医を認定するものではなく、一般医師に対する温泉治療学の啓蒙をはかるとともに温泉療養者に対する一応の療養指導を行ない得る医者の養成と認定を行なうものであるとしている。
認定の条件は、日本温泉気候物理医学会会員歴3年以上で、温泉療法医教育研修会を修了することが必要である。(温泉療法医認定基準)
さらには平成元年4月から日本温泉気候物理医学会認定温泉医制度が施行され、その後平成9年より認定温泉医を日本温泉気候物理医学会認定医と名称変更し、現在、温泉療法医のなかで定められた基準を満たした医師に対して学会認定医の認定をし、5年毎に認定更新が行なわれることになっている。
お問い合わせは下記まで
日本温泉気候物理医学会
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