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| パネルディスカッション-3 21世紀におけるエクス・レ・バンのホスピタリティ・プ□グラムとその推進
ヨーロッパの温泉保養地は、二通りの温泉利用者からなる。 第1は、関節炎、皮膚病、リュウマチ、消化器系疾患、鼻、のど、耳の痛みなどに関する病状治療に訪れる人々である。フランスの温泉保養地は、各病状に適した天然化学成分含有水で治療することで殊に知られている。フランスの制度の利点は、温泉治療が“健康保険"扱いできる点で、21日間に渡る継続した温泉治療が補償されている。宿泊に関しては患者負担となる。 第2の利用者は、温水の恩恵を受けるために2〜3時問あるいは2〜3日間温泉保養地を訪ねる人々である。とりわけ、それはドイツの場合であり、バーデンバーデン市のフライドリッヒバッドがその好例である。フランスでは、水浴をレジャーとして利用することには、まだ躊躇があり少数派の人々に限られる。 しかしながら、この自然療法を熱望する患者の要望に応じて、そして21日間の温泉治療制度が、将来、補償されなくなるのではないかという恐れから、今日、この傾向に変化が出始めている。 21世紀の幕開けに、エクス・レ・バン市は2つの挑戦に挑もうとしている。つまり、従来の温泉治療の革新で、リュウマチ治療のシュバリという新しい温泉浴場の設置と、日本人やドイツ人が慣れ親しんでいる温泉利用をフランス人にも紹介し、19世紀に確立された水浴の楽しみを提供するセンターの設立計画である。 医学的適用では、温泉保養地のノウハウは真剣な医学研究によって綿密に確認されていて、痛みを伴う脊椎関節症、殊に、椎間板ヘルニアの無い坐骨神経痛を伴う腰椎関節症、または椎間板ヘルニア手術後の痛み、急性再発性腰痛、手や腰や膝の関節症のような病気で有効性が認められている。 エクス・レ・バン市では、2棟の別々な温泉浴場センターが提唱されている。最初は、リュウマチ治療のシュバリで、そこに、プールでの伝統的な入浴の他にシャワーマッサージ、鎮静作用シャワー、泥塗布、治療の必要な体の各部位に蒸気を当てる温泉蒸気、伝統的な湯船での入浴や気泡浴などを設けるというものである。また、脊椎、筋肉強化および手足の特別な治療に有効な弛緩作用のある流水マッサージ用プールの設置も構想中である。 次は、呼吸器系疾患専門のマーリオで、このセンターでは、鼻洗浄、鼻、のどの噴霧、吸入、通気法、糸状歯肉洗浄ができる。生活向上を目指すものや、加齢に伴う障害の回復を対象とする腰痛学級のような医学的トレーニング、骨粗しょう症の骨折による転倒を防ぐ《バランス》ワークショップも提唱されている。硫黄水の恩恵により禁煙治療も可能である。 温泉では、高温のためのバクテリア繁殖の可能性があり、その品質管理にとって衛生は欠かすことのできない要素である。温水の化学的処理は勿論禁じられている。シュバリの浴場では水質管理が非常に厳しく、網状組識付き装置の設計、高温循環、二重除菌回路を用いた品質管理を促進している。 マーリオでは、鎖状の網状組識は全部ステンレス・スチール管でできており、逆流水が全く無いので細菌を寄せ付けない。 新しい温泉保養地は、観光および健康増進機能を兼ね備えており、屋内外2つのプールのあるシュバリの新しい浴場は、やすらぎとレジャーの場である。 他のホテルなどでも水療法は提供されるが、エクス・レ・バン市が、新しい温泉の概念を展開できるのは斬新なペレグリニ・センターである。そこには、温泉地域住民を対象に、プール、浴場、シャワー、サウナ風呂、トルコ風呂が、そして、短期滞在旅行者のためにマッサージや美容がある。ローマ時代から18-19世紀までの温泉浴場専用の博物館も建設される予定で、これは、紀元1世紀にさかのぼるローマ時代跡を利用し、中世、ルネッサンス、ナポレオン時代におけるエクス・レ・バン市のロマンチックで美しい時代の歴史を強調する。 エクス・レ・バン市には、観光客や温泉療養患者向けの幅広いメニューの宿泊施設がある。 豪華な19世紀のホテルが一新されることになっている。 さらに、市内中心部の宿泊施設の改良、刷新、近代化、特に、家具付きアパートの質向上の計画が進められている。フランス人利用客の問では、近代的なホテル以外にもゲストハウスの評判がよい。 21世紀のエクス・レ・バン市は、水の概念に基盤を置く街として、19世紀からの温泉浴場、泉、「レ・ラ・デユ・ボルジェ」と呼ばれるフランス最大の天然湖、イタリア式劇場、四つ星ホテル、カジノ、競馬場、ゴルフコース、テニスコートも受け継いでいく。ここで下記2項の発展軸を選択している。 −フランスの温泉を医学的および治療目的に転換し、シュベリの新しい温泉浴場を近代的センターにする。 −穏やかな気候、恵まれた歴史的立地環境を利用して、ペレグリニ温泉浴場を治療可能な温泉浴場にする。 エクス・レ・バン市は、過去の恩恵を受けて21世紀の未来を紡いでいる。 |