受託調査研究(日本政策投資銀行)
日本の温泉地再生への提言
はじめに
平成15年度、健康と温泉FORUM実行委員会は、日本政策投資銀行の委託を受け、「日本の温泉地再生」に関する研究を同行と共同で実施することとなった。研究調査チームとして三つのワーキンググループ(WG)が組織された。その内の第1WGは全国の温泉地のリーダー、温泉地の首長や行政関係者、温泉医学や温泉科学の専門家さらには、観光、旅行、ジャーナリスト、マスメディア等温泉に関する幅広い有識者を選定し、日本の温泉保養地づくり、温泉と健康づくり、温泉地活性化等の課題と提言をアンケート形式、座談会、インタビュー形式等様々な手段でヒアリングを実施した。その結果を「日本の温泉地再生への提言」として公開する。又、本調査の一環として平成15年8月に東京で行った専門家会議「滞在型温泉保養地の取組み」も併せて参照願いたい。
1.分類
第1グループ(24件) 我が国の3千数ケ所の温泉地のすべてから意見を集約することは不可能である。選定にあたっては、積極的に温泉地の活性化や再生に取り組んでいるリーダを中心に、各温泉地の旅館・ホテル経営者、自治体、医療関係者を調査対象とした。温泉地再生は行政・民間あるいは、医療・健康づくり等、連帯的な取組みがなされており、一部地域的に重複することもある。
第2グループ(52件) 温泉医学全般、温泉科学、観光学、交通、街おこし、ジャーナリスト、マスメディア、旅行産業等特定の地域に属さず、広域的、文化的、科学的な観点から、日本の全体的温泉地の再生を主とする専門家、有識者の意見。
第3グループ(4件) 観光・歓楽型温泉地から滞在型・保養型に進むように見える日本の温泉地。一方ドイツ、フランス、イタリア等ヨーロッパの温泉地は保健治療から個人のベネッセ(健康づくり)に確実にシフトしてきている。広く世界の温泉が今何を課題とし、叉今後どの様な方向に向かうのか、先進温泉地から報告。
2.質問内容
1)「温泉地の概要・アピールポイント」(温泉地リーダーのみ) 2)「当該温泉地の現状・問題点・行政サイドでの施策の概要など」(自治体首長のみ) 3)「健康のための温泉利用」(医療関係者のみ) 4)「日本の温泉地の現状及び問題点」(中央官庁・学者・専門家のみ) 5)「温泉地再生のあり方」(全員共通)
従来の「歓楽型」温泉利用は大きく変わりつつありますが、これからの温泉利用のあり方をどう考えていくべきでしょうか。また、温泉利用は、本来の健康と保養のために活用すべきだとの考え方がありますが、どのようにお考えですか? 温泉地の街並みの整備や周辺環境の保全など温泉地の環境整備が必要と考えられますが、この点についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。 我が国でも、欧州諸国のような長期滞在型の温泉地利用が望ましいと考えられますが、そのためには、どのような方策が必要と考えられるでしょうか。様々な施設の整備など温泉地での対応、社会的な休暇制度のあり方の改善、保険制度の活用なども含めてお考えがあればお聞かせください。 温泉地活性化のため、地域ではどのような努力をすべきでしょうか。また、国や自治体はどのような施策を講ずるべきでしょうか。お考えをお聞かせ下さい。 その他自由にご意見をお聞かせ下さい。
日本の温泉地再生への提言 ―目次- (順不同)
第1グループ (24件)
◆旅館・温泉地リーダープロフィール
- 1.溝口 薫平(湯布院温泉)由布院 玉の湯 代表取締役持続的にゆっくりと発展する温泉地づくり
- 2.奥村 武久(道後温泉)大和屋本店 代表取締役温泉地の文化力 地域ブランド向上を目指す
- 3.倉沢 章(別所温泉)上松屋旅館 社長抱え込み経営と三廻り逗留
- 4.斎藤 兵治(鹿教湯温泉)斎藤ホテル 取締役相談役確実に存在する連泊・滞在型の保養客
- 5.鶴田浩一郎(別府温泉)ホテルニューツルタ 代表取締役動き出した別府八湯 -温泉文化の再生に向けて
- 6.加藤 昌利(稲取温泉)稲取温泉旅館組合 理事温泉地のインフラの整備と個性化・高感度な温泉地づくり
- 7.小山 芳久(須玉温泉)(財)みずがき山ふるさと振興財団 総支配人増富ラジウム温泉郷の癒しの里作り 今後の取り組み方
- 8.杤本 正明(湯ノ山温泉)株式会社萬代 取締役会長温泉地再生のあり方
- 9.荒井 太郎(中山平温泉)有限会社ヘルスリゾート元蛇の湯 取締役温泉地の再生のあり方について
- 10.高橋 亨(鳴子温泉)鳴子温泉療養部会 委員長『鳴子ならではの、おもてなし 温泉編』
- 11.黒岩 達介(万座温泉)(財)全日本スキー連盟公認 万座スキー学校校長「温泉効能と医療」・私の夢
- 12.七條 彰宣(雲仙温泉)株式会社九州ホテル 代表取締役社長温泉地の再生のあり方に
- 14.中沢 康治(草津温泉)株式会社中沢ヴィレッジ 副社長これからの温泉利用のあり方について
- 15.首藤 勝次(長湯温泉)大丸旅館 代表取締役日本における温泉文化の底力
- 16.岩永 一(菊池温泉)旅館第一閣 社長歴史と文化を活かした温泉地づくり
◆官庁・自治体プロフィール
- 17.中澤 敬(群馬県) 草津町長世界的な温泉場を目指し、ONSENを世界語に
- 18.上田 郁雄(山形県) 大江町長温泉をいかしたホットな町づくり
- 19.浜田 博(大分県) 別府市長別府温泉の特性と課題
- 20.谷本 正憲(石川県) 県知事石川県の温泉地再興に向けて
- 21.萩野 正直(山梨県) 石和町長果実と温泉の郷 スコレー都市石和を志向して
- 22.西村 肇(兵庫県) 城崎町長住みたいまちは訪れたいまち
- 23.田原迫 要(鹿児島県)指宿市長世界に誇れる温泉のまちづくり
- 24.古庄 健介(佐賀県) 武雄市長時巡り温泉祭
第2グループ (52件)
◆医学プロフィール
- 25.田中 信行(霧島) 鹿児島大学医学部リハビリテーション科 教授新しい温泉・入浴の 利用促進のための科学的基盤
- 26.森永 寛(岡山) 認定温泉医(岡山大学 名誉教授)健康のための温泉利用
- 27.若林 哲也(石和) 石和温泉病院・健康管理増進センター 顧問「健康のための温泉利用」 山梨県を中心にした温泉地活性化
- 28.谷崎 勝朗(三朝) 岡山大学医学部・歯学部附属病院 三朝医療センター 教授温泉―健康への招待
- 29.成川 弘治(鳴子) 町立鳴子温泉病院長鳴子温泉の湯治文化にもとづく 温泉療養プラン
- 30.加藤 正夫(下呂) 岐阜県立下呂温泉病院診療顧問健康のための温泉利用
- 31.及川 信哉(曙光会)医療法人社団 曙光会 理事長温泉地の再生のあり方
- 32.先山 嘉延(有馬) 温泉療法医 医療法人社団 清信会 先山クリニック有馬温泉の今後
- 33.内田 實(熱海) NPOエイミック 理事長健康に対する温泉利用の 基本的な考え方
- 34.延永 正(別府) 九州大学名誉教授健康のための温泉利用
- 35.野口 順一(岩手) 盛岡市 河南病院 玉川温泉研究会 附属診療所健康のための温泉利用
- 36.石原 義恕(中伊豆) 中伊豆温泉病院 健康管理センター温泉地の再生のあり方
- 37.川村 陽一(三重) 四日市小山田記念温泉病院健康のための温泉利用
- 38.鈴木 仁一(仙台) 温泉認定療法医 仙台市 鈴木心療内科基本的には源泉100%の湯こそ療養泉 ―源泉100%の温泉ホテル?―
- 39.片桐 進(山形) 山形県医師会検診センター医師これからの温泉地利用を考える ―温泉地活動体験から―
- 40.石井 正三(いわき) いわき市医師会長・福島県医師会副会長(医)正風会 理事長健康と温泉利用
- 41.斎藤幾久次郎(中伊豆)医学博士 元北海道大学教授温泉の科学的研究の復活を
- 42.勝木 道夫(石川) 財団法人 北陸体力科学研究所理事長健康増進のための温泉地の活用
◆マスコミ・メディアプロフィール
- 43.野口 冬人 株式会社現代旅行研究所 代表流行を追う恐ろしさ -温泉保養地指向に対する、安易な考え方に一石- もっと時代の流れをよく見つめたい
- 44.竹村 節子 株式会社現代旅行研究所 専務21世紀は 日本の温泉文化創造の時代
- 45.北 実 テレビ金沢 代表取締役社長「湯けむりソフト」の復権を
- 46.佐柄木俊郎 ジャーナリスト (朝日新聞前論説主幹)温泉地への提言
- 47.湯川れいこ 音楽評論家・作詞家現状と問題点
◆学者・専門家・団体プロフィール
- 48.甘露寺泰雄 財団法人中央温泉研究所 所長日本の温泉地の再生
- 49.青山 英康 高知女子大学学長・岡山大学名誉教授健やかな老人大国での「湯治場」
- 50.山村 順次 千葉大学教授持続可能な温泉地域社会の 構築へ向けて
- 51.谷本 亙 財団法人 地域振興研究所 常勤理事温泉の在り方について
- 52.綿抜 邦彦 東京大学名誉教授、立正大学名誉教授、理学博士温泉の適正利用と保全
- 53.永田 真廉 株式会社電通 プロジェクト・プロデュース局温泉は変化し続けているか?
- 54.浅野 芳生 株式会社デベロ代表取締役たまには、温泉でハメをはずしたい。
- 55.大野 正人 財団法人 日本交通公社 研究調査部・研究主幹すべての温泉地の個性化をめざして
- 56.小野 倫明 日本温泉保養士協会理事オンリーワンの温泉地づくり
- 57.由佐 悠紀 京都大学 名誉教授温泉科学の普及と温泉地の再構築
- 58.田中 収 大月短期大学 地球科学研究室 教授日本の温泉の現状及び問題点
- 59.松尾 隆 株式会社まちづくりコンサルネット 代表取締役温泉地・再生化への提言
- 60.小方 昌勝 立命館アジア太平洋大学 教授日本の温泉地の再生
- 61.小林 英俊 財団法人日本交通公社 理事温泉地のさらなるパラダイムを目指して
- 62.北澤 健次 株式会社ツムラ ライフサイエンス本部 マーケティング部長日本が生んだ温泉という文化を発展させるために
- 63.大友 廣 株式会社マリナックス 代表取締役日本におけるタラソテラピーの発展をめざして
- 64.川崎 義巳 株式会社エコドクター 取締役副社長温泉地における環境負荷の削減について
- 65.黒部 陸夫 財団法人日本健康開発財団 常務理事健康づくりを視点とした温泉地再生のあり方
- 66.大木 香一郎 ウェルネス・ビジネス研究所 代表取締役温泉をプラットホームにした健康増進支援システムの構築
- 67.井門 隆夫 株式会社ツーリズム・マーケティング研究所 主任研究員ツーリズムからみた温泉地再生
- 68.後藤 治久 神奈川衛生学園専門学校 学校長温泉と癒し
- 69.篠原 修 東京大学大学院 工学部社会基盤学科 教授世界に通用する温泉文化を復活する為に
- 70.菊間 潤吾 株式会社ワールド航空サービス 代表取締役社長温泉町が一体となった「楽しみ」の創造へ
- 71.浅井 直樹 株式会社三菱総合研究所地域の全体最適化に向けた温泉活用へ
- 72.馬瀬 和人 財団法人静岡経済研究所 研究部主任研究員日本の温泉地の再生に向けて
- 73.竹内 良一 株式会社荏原製作所 第二技術計画室長温泉と地域・地球環境
- 74.渡辺 丈二 日本温泉科学研究所 所長日本の温泉が危ない
- 75.和泉 徹 財団法人岐阜県健康長寿財団 常務理事温泉と健康づくり
- 76.佐伯年詩雄 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 教授日本の温泉の現状及び問題点について
第3グループ (4件)
◆海外有識者 プロフィール 77.Dr.M.Sabbion (Italy Abano) 78.Mr. Dan Ratsukovsky (Israel) 79.Mr.Giovvani Pilato (Italy) 80.Mr.Peter Ruge (Germany)